13 6月 2025

ミエセス選手、来季構想外も残留姿勢を示す フェニックス・リーグ不参加の見通し

阪神タイガースのヨハン・ミエセス外野手(29)は、今月7日から宮崎で開催される「みやざきフェニックス・リーグ」に参加しない方向であることがわかった。球団関係者によると、すでに来季のチーム構想からは外れているものの、本人は引き続きファームでの練習に参加し、残留に向けた姿勢を見せているという。

現在、ミエセス選手は鳴尾浜球場での練習に取り組んでおり、この日もフリー打撃や守備練習などに精力的に参加。練習後には、コーチ陣やチームメートと握手やハグを交わす姿も見られた。表情には笑顔もあり、雰囲気自体は明るいものだった。

ミエセス選手は、2023年シーズン途中に阪神へ加入。持ち前のパワーと明るいキャラクターで注目を集めたが、一軍定着には至らず、今季は出場機会も限定的だった。打撃では一定の長打力を発揮したが、守備や走塁面での課題が残ったことも、来季構想外となった一因とみられている。

それでも本人は、あきらめる様子を見せていない。関係者によれば、チームに残る意志があり、練習にも真摯に取り組んでいるとのこと。今後の動向は不透明だが、チームとしても最終的な判断を下すのはまだ先になる見通しだ。

一方で、フェニックス・リーグに参加しないということは、若手選手の育成が主眼となるこの大会において、ミエセス選手が来季の戦力として扱われていないことをより明確に示す形となる。この大会では、新戦力の見極めや実戦経験の場としての位置づけが強く、構想外の選手が参加することは稀だ。

また、球団内ではすでに来季に向けた外国人選手の補強や編成も検討段階に入っており、ミエセス選手の扱いもそうした全体の流れの中で判断されることになる。

ファンの間では、「せっかく馴染んできたのに残念」「明るいキャラクターが好きだった」といった声も聞かれ、愛着を持っていたことがうかがえる。一方で、チームが勝利を重ねていくためには、シビアな戦力の見極めが不可欠であり、こうした決断はプロの世界では避けられない現実でもある。

今後ミエセス選手が他球団でのプレーを模索するのか、それとも阪神に留まり再起を期すのかはまだ不明だが、現在の誠実な取り組み姿勢は、周囲に好印象を与えているのは間違いない。プロ野球人生の岐路に立つミエセス選手が、どのような決断を下すのか注目される。