15 9月 2025

テレビ視聴率、WBCが年間トップを独占

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先日、ビデオリサーチ社から発表された年間高視聴率番組ランキング(関東地区)によると、春に開催されたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の関連番組が上位を独占し、国民的な関心の高さを改めて証明する結果となった。

年間1位に輝いたのは、テレビ朝日系列で放送されたWBC準々決勝「日本対イタリア」戦で、世帯視聴率は驚異の48.0%を記録。続いて2位には、TBS系列で放送された1次ラウンド「日本対韓国」戦が44.4%でランクインした。さらに、チェコ戦、オーストラリア戦と続き、トップ10のうち9番組をWBC関連が占めるという圧倒的な強さを見せつけた。年末の風物詩である「NHK紅白歌合戦」は10位と11位に留まり、WBCがその年最大のテレビコンテンツであったことが浮き彫りになった。

次なるWBCへ、韓国代表に現れた「秘密兵器」

侍ジャパンの優勝で幕を閉じた前回のWBC大会の熱狂が冷めやらぬ中、各国の次期大会へ向けた戦力強化の動きも報じられている。特に日本のライバルである韓国では、代表チームに大きな力となりうる新たな才能に注目が集まっている。その名は、セントルイス・カージナルスに所属するライリー・オブライエン投手だ。

オブライエン投手は母親が韓国生まれの韓国系アメリカ人で、「ジュニョン(준영)」というミドルネームを持つ。これにより、WBCでは韓国代表としての出場資格を有する。昨年まではメジャーリーグでの実績が乏しく注目度は高くなかったが、今シーズンの目覚ましい活躍により、代表チームの有力候補として急浮上している。

MLB最強打線を封じた圧巻の投球

オブライエン投手の評価を決定づけたのが、最近行われたミルウォーキー・ブルワーズ戦での投球内容だ。ブルワーズは今季メジャーリーグ唯一の勝率6割超を誇る最強チームだが、オブライエン投手は1点リードの9回に登板。前日には同じカードで1つのアウトも取れずに2失点と打ち込まれたものの、その雪辱を果たすかのように、力強い投球で打者を圧倒した。

最速161km/hのシンカーを武器としながらも、最近はスライダーとカーブの割合を増やし、巧みに投球を組み立てている。この日も最後の打者を変化球のみで三振に仕留め、見事なセーブを記録。大舞台での強さと修正能力の高さを証明した。30歳で才能を開花させた「遅咲きの守護神」は、今季36試合に登板し、防御率2.13、4セーブと安定した成績を残している。

韓国代表のキーマンへ、日本にとっても脅威か

韓国代表にとって、投手力、特にリリーフ陣の強化は長年の課題とされている。そんな中、MLBの強打者たちを相手にクローザーとして実績を積むオブライエン投手の存在は、まさに「千軍万馬」を得るに等しい補強と言えるだろう。もし彼の代表入りが実現すれば、投手陣に厚みと安定感をもたらすことは間違いない。次回のWBCで連覇を目指す侍ジャパンにとって、オブライエン投手が韓国代表のユニフォームを着てマウンドに立つ姿は、大きな脅威となるかもしれない。