ビュイックLPGA上海が開幕、年間女王争いが本格化
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LPGAツアーの秋のアジアシリーズ初戦となる「ビュイックLPGA上海」が今週、中華人民共和国の旗忠ガーデンゴルフクラブで開幕する。シーズンも終盤に差し掛かり、年間最優秀選手賞や賞金女王、そしてシーズン最終戦への出場権を巡る争いが激化する中、世界のトッププレーヤーたちが上海に集結した。
今大会には、今シーズンの優勝者26名のうち11名が出場。世界ランキング1位のジノ・ティティクル(タイ)、そしてKPMG女子PGA選手権を制したミンジー・リー(オーストラリア)、AIG女子オープン覇者の山下美夢有(日本)といったメジャーチャンピオンが顔を揃える豪華なフィールドとなっている。
年間タイトルを狙うミンジー・リーの挑戦
特に注目が集まるのは、オーストラリアのゴルフ界のスーパースター、ミンジー・リーの動向だ。直近の韓国でのハナフィナンシャルグループ選手権で2位に入ったリーは、今大会から始まるアジアシリーズで、数々の名誉ある賞の獲得を目指している。
リーはすでにメジャー年間最優秀選手のタイトルを確定させているが、シーズン全体の年間最優秀選手賞レースでは、現在トップを走るティティクルを僅差で追う2位につけている。もしリーがこのタイトルを獲得すれば、オーストラリア人選手としては、1999年と2000年に年間女王に輝いた伝説的なカリー・ウェブ以来の快挙となる。
さらに、リーは今シーズンのLPGAツアー公式賞金ランキングでもトップに立っており、獲得賞金は362万9430ドル(約5億5100万豪ドル)に達する。これは2位のティティクルに約49万ドルの差をつける金額だ。2025年シーズンは19試合に出場し、トップ5フィニッシュ6回、トップ10フィニッシュ7回という抜群の安定感を誇っている。
シーズン最終戦への道と巨額のボーナス
リーの好調は、シーズンを通じたポイントレース「レース・トゥ・CMEグローブ」の順位にも表れている。現在ティティクルに次ぐ2位につけており、11月20日から23日にかけてフロリダ州ネープルズで開催されるシーズン最終戦「ツアー選手権」への出場を確実なものにしている。
この最終戦にはポイントランキング上位60名のみが出場でき、優勝者には女子ゴルフ史上最高額となる400万ドル(約6億800万豪ドル)の優勝賞金が贈られる。
リーのほか、今季メジャー初優勝を遂げたグレース・キム(29位)やステフ・キリアコウ(44位)といったオーストラリア勢も最終戦への出場圏内につけている。一方、ハンナ・グリーン(54位)、ルーキーのキャシー・ポーター(58位)、ガブリエラ・ラフェルズ(65位)は、残りの試合で上位入賞し、出場権を確保したいところだ。
歴代優勝者と期待のルーキーたち
今年の上海のフィールドは、タレント揃いだ。ディフェンディングチャンピオンで世界ランキング7位の殷若寧(イン・ルオニン、中国)をはじめ、エンジェル・イン(アメリカ)、ダニエル・カン(アメリカ)といった歴代優勝者3名も出場する。
世界ランキングでは、ティティクル(1位)、リー(4位)、山下(6位)をはじめ、トップ25から9名が参戦。日本からは山下のほか、ベイLPGAで優勝した武田麗央(12位)も出場し、注目を集めている。
また、今季のルーキーも9名が出場。その中には、メジャーを制した山下や、同じく今季優勝者の武田、そして馬場咲希(日本)も含まれる。地元中国からは、ミランダ・ワンと張雅恵(ジャン・ヤーフイ)の2名のルーキーがティアップする。中国ゴルフ協会(CGA)からは、アマチュア選手を含む15名が参戦し、大会を大いに盛り上げる。