2025年MLBトレードデッドライン展望:全チームの動向を徹底解説
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デッドライン直前の緊張高まるMLB
2025年のMLBトレードデッドラインまで残り8日となった現在、メジャーリーグ全30球団のうち約4分の3がプレーオフ出場圏内の5.5ゲーム差以内に位置しています。ポストシーズン進出枠の拡大によって、毎年7月になると売り手側のチームが圧倒的に有利な市場環境が生まれるのが恒例となりました。
トレードデッドラインは、ほぼ全チームにとって悩ましい時期です。優れた選手を補強することでワールドシリーズ制覇が現実味を帯びる一方、将来性のある若手を失うリスクも伴います。トレードでチームの未来を変革できる反面、獲得した選手が期待外れに終わるリスクも否めません。フロントは日々、不確実性と向き合いながら「最も確かな一手」を模索しています。
活発化するトレード市場と各球団の戦略
7月31日午後6時(東部標準時)の締切が迫る中、各チームは「不確実な状況」に適応する決断力を問われています。主力級選手のトレードを計画するチームは、徐々に具体的な条件提示を始めており、今後72時間の間に数多くの取引が集中する見通しです。
今年は「絶対的なスーパースター」の放出こそ見込まれていませんが、適切な条件で手に入る有力選手は十分に市場に出回る見通しです。今週から来週にかけてのトレード動向に、ファンや関係者の注目が集まっています。以下は、今季の動きが予想される各球団を「積極補強」と「主力放出」に分類した一覧です。
積極的な補強を狙うチーム
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ニューヨーク・ヤンキース
補強ポイント:三塁手、先発投手、リリーフ
最適候補:エウヘニオ・スアレス(三塁手) -
シカゴ・カブス
補強ポイント:先発投手、三塁手
最適候補:マッケンジー・ゴア(先発投手) -
トロント・ブルージェイズ
補強ポイント:先発投手、リリーフ
最適候補:ミッチ・ケラー(先発投手) -
フィラデルフィア・フィリーズ
補強ポイント:リリーフ、外野手
最適候補:エマニュエル・クラセ(リリーフ) -
シアトル・マリナーズ
補強ポイント:三塁手、一塁手、リリーフ
最適候補:ジョシュ・ネイラー(一塁手)
戦力放出を選択するチーム
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コロラド・ロッキーズ
主な補強ポイント:全体的な才能
主要資産:セス・ハルヴォルセン(リリーフ) -
シカゴ・ホワイトソックス
補強ポイント:ほぼ全ポジション
主要資産:ルイス・ロバートJr.(中堅手)
注目ポイント:ヤンキースの三塁手補強
毎年話題になるヤンキースの補強ポイントですが、今季も三塁手の穴は深刻です。ジョシュ・ドナルドソン獲得の失敗やDJ・ルメイヒューの衰え、さらにはオスワルド・カブレラの負傷離脱が重なり、安定した三塁手不在が続いています。
今月、ルメイヒューの放出とジャズ・チザムJr.の二塁復帰が決定し、現在はオズワルド・ペラザとジョルビット・ビバスの若手二人が三塁を守っていますが、どちらもメジャーでの打撃実績や守備力には疑問が残ります。
このため、ヤンキースが三塁手の補強に動くのは確実です。ダイヤモンドバックスのスラッガー、エウヘニオ・スアレスが本命と見られていますが、複数球団が獲得を狙うため、価格高騰も予想されます。コストを抑えたい場合は、エンゼルスのヨアン・モンカダやツインズのウィリー・カストロが短期的な選択肢となり得ます。
より長期的な視点で補強する場合は、ピッツバーグのキー・ブライアン・ヘイズ(2030年まで契約)やコロラドのライアン・マクマホン(2027年まで)などもターゲットに入ります。
まとめ:トレードデッドライン直前、各球団の動きに注目
トレードシーズンは例年より早く幕を開け、6月中旬にはボストンが主力のラファエル・デバースをサンフランシスコへ電撃トレードするという異例の展開もありました。今後はプレーオフを見据え、各球団が最後の戦力整備に奔走する時期となります。特に上位争いを繰り広げる球団は、自軍の弱点をトレードでどこまで補強できるかが大きなカギとなりそうです。